情報支援レスキュー隊 / IT DART (Disaster Assistance and Response Team)

災害情報はどこで見る?

投稿者:SatoDai - 2017/12/05

この記事は『防災・減災 Advent Calendar 2017』の 5 日目の記事です。


IT DART の佐藤大です。

「災害に関する情報」と言うと一言ですが、その中身はとても広い分野にわたっています。そういう広い範囲の情報を効率よく集めるのは大変ですが、皆さんどんな手段を使っていますか?
仲間内で喋ってると「あー、あのサイトね。見てる見てる。」みたいな話になることは時々あるのですが、改めて確認する機会って、実はあんまり無いなーと。

…というわけで、私がよく使っている災害関連情報の入手先を並べてみました。一部、仙台ローカルや宮城ローカルな情報もありますが、何かのご参考になれば。

この他にも良い情報源を知っている方、TwitterFacebookで、是非とも教えて下さい! こっそり追記します。:)



平時からの備えに役立つ情報

普段からの防災や備えのための情報源です。

自治体

防災ブック「東京防災」
東京都が2015年に作成した書籍。電子書籍は無料で、紙の冊子は140円で入手できる(東急ハンズにあるはず)。都民向けの内容だが、災害発生時の対応から避難生活、その後の生活復旧・復興までの情報が分かりやすくまとめられており、発売時直後から防災関係者の間で大評判になった。
【仙台】 防災・災害対策(仙台市)
仙台市内の避難所のリストや、ハザードマップなどを掲載。災害発生時の対応についての解説も。

他の市町村でも、災害情報のページ(見当たらないときは「くらしの情報」とかの下にあることが多い)に掲載されているはず。自宅や職場はもちろん、通勤路の状況も把握しておくと良い。

【仙台】 杜の都防災Web
災害関連情報の他、消防の活動状況がほぼリアルタイムで確認できる。
地元の自治体
その他にも、多くの自治体が防災・災害関連情報のページで防災情報を発信している。

その他

NHK そなえる防災
さまざまな災害に関する情報を、幅広く分かりやすくまとめている。
eカレッジ
総務省消防庁による、防災・危機管理の学習用サイト。子供向けや入門編から専門家向けまで、非常に豊富なコンテンツが掲載されている。

災害を予測する情報

間もなく発生する(かも知れない)災害を事前に知るために役立つ情報源です。

省庁などのウェブサイト

気象庁ウェブ
天気予報、気象警報・注意報などおなじみの情報の他、レーダーナウキャスト、洪水や土砂災害の危険度マップ、地震や津波の発生情報、潮位情報などのサービスを公開している。天候が大荒れになるとき等は数日前から気象情報が発表され、予報や警報・注意報の発表前から概要を知ることができる。
気象関連情報は下記からも。
川の防災ウェブ
全国の降雨状況と氾濫危険河川の有無が一目で確認できる。氾濫危険水位などの基準水位を超えているかどうかが河川毎に表示される他、水位観測所付近の地形と水位の関係や、水位の時間変化を確認できる。
緊急地震速報
おなじみのアレ。テレビ、ラジオ、防災行政無線、携帯電話のエリアメールなどでキャッチできる。
全国瞬時警報システム『Jアラート』
対処に時間的余裕のない事態に関する緊急情報を、防災無線やエリアメール等を使って住民に伝える。ミサイル専用ではなく、地震、津波、噴火の情報も流れる。

災害を速報する情報

災害発生を知らせたり、現在の状況を発信する、速報度の高い情報源です。

防災スマホアプリ

Yahoo!防災速報
現在位置や自分で設定した地域について、緊急地震速報や豪雨予報、避難情報などが通知される。「もうすぐ雨が降る」などと分かるので、日常生活でも便利。
NHKニュース防災
気象情報、防災情報を、NHKニュースのウェブ記事や、テレビニュースの同時配信と一緒に確認できる。
【宮城】ポケット防災
宮城県内の地域を指定して、避難情報や災害関連情報のプッシュ通知が受け取れます。通知の範囲も「避難勧告以上」「気象警報以上」「震度○以上」などと設定が可能。
【札幌】札幌市防災アプリ『そなえ』
基本的には札幌市向けの情報ですが、全国共通で使える機能も結構ある。

SNS

Twitter
速報性が非常に高く、災害発生直後から現地で撮影された画像などを見られることが多い。ただし情報の偏在やデマに注意。自分のタイムライン上で見るだけではなく、キーワードやハッシュタグで検索して、広く情報を見渡すのがオススメ。

災害関連情報の発信に特化したアカウント、自治体の防災情報アカウントなどもあるので、信頼できる情報源としてフォローしておくと良い。例えば…

Facebook
大きな災害が発生すると、その災害に関する情報を共有するためのグループが作成される(既存のが無ければIT DARTが作ります)ので、そこで情報収集ができる。Twitterと違って「友達以外には非公開」で投稿している人が多いので、災害直後の情報収集にはあまり向いていない。
情報支援レスキュー隊 IT DART
紹介し忘れるとこでした(おい)。下記のアカウントで情報発信してます!

報道

テレビ、ラジオのほぼ全ての局で、災害の概要がニュースとして報道される。また最近は、通常番組の再開後もL字型画面で情報提供が続けられることが多い。

ただ、どの局も被災地の中で「最も絵になる」場所に取材に行く傾向があり、広い被災地内の特定の地域の情報ばかりが報道されることが、しばしば発生する。また普通は、災害後の2, 3日で報道頻度が激減し、その後の復旧・復興の状況が報道される機会は少なくなる。報道されない部分があることを常に意識しておく必要がある。

被害状況を俯瞰する情報

発生した被害の全体像や、被害状況のまとめを発信するサイトです。

自治体・省庁

都道府県(市町村)
大きな災害が発生すると、都道府県の災害対策本部が被害状況をとりまとめた報告書を作成する。事態が落ち着くまでは毎日、その後も数日毎に更新する。台風18号で多くの水害・土砂災害が発生した大分県の例:

それぞれの市町村が被害状況をウェブサイトに掲載することもあるが、小さな市町村ほど、その余裕が無いことが多い。

内閣府 防災情報のページ
各都道府県の情報も含め、発生した災害の被害状況の全体をまとめた報告書が掲載され、状況が落ち着くまでは日々更新される。
国土地理院 防災関連
地震や水害等の後、航空写真や、そこから判読した浸水エリアや土砂崩れエリアなどの情報が掲載される

その他

Yahoo! 天気・災害
被害状況はもちろん、災害関連のさまざまな情報をとりまとめたポータルサイト。
NHKニュースの災害情報ページ
被災状況や避難所情報などを都道府県ごとにまとめて掲載。災害時にしか現れないページなので、今はページ名やURLが確認できない。是非とも常設にして欲しい。
全社協 被災地支援・災害ボランティア情報
災害発生時には、各地の災害ボランティアセンターの開設状況やボランティア募集状況などが掲載されます。