情報支援レスキュー隊 / IT DART (Disaster Assistance and Response Team)

2015年9月13日守谷市へのサポート

2015年9月9日(水)に愛知県に上陸した台風18号に伴う大雨では、各地で河川の氾濫や土砂災害などが発生しました。特に茨城県常総市では、鬼怒川の氾濫・堤防決壊により大きな被害が発生し、支援を検討するために情報支援レスキュー隊(IT DART)は隊員3名を現地に派遣しました。

隊員は2015年9月13日(日)に茨城県に向かい、最初に常総市に対する支援を実施している守谷市災害対策本部を訪問、その後に被災の中心地である常総市に入りました。

現地で活動する隊員の後方支援として、数名の隊員がリモートでの連絡・技術サポートを行いました。

当日の守谷市と常総市の状況を、現地入りした隊員がレポートします。

訪問日:2015/9/13
訪問者:上村、村上、取出

守谷市役所 災害対策本部

守谷市役所災害対策本部看板
茨城県守谷市の災害対策本部を訪問して現状をお聞かせ頂くと、常総市の被災に伴い市のホームページが更新できない状態になっており、情報発信がTwitterFacebookに限定された状態になっていたため、IT DARTとして情報発信の支援を行うこととした。

守谷市災害対策本部と相談の上、WiMAXルーターの設置を行い、インターネット接続環境を作ることで市職員による情報収集体制を構築した。

また市からの更新情報を掲載できる簡易的なウェブサイトを1時間あまりで構築した。

幸いなことに、まもなくホームページが更新できない状態が解消されたため、作成した簡易ウェブサイトは実際には利用されなかったが、市職員からは素早い対応に対する感謝の言葉をいただいた。

守谷市の環境が安定して動作していることを確認後、翌日にWiMAXルーターの撤去を実施し、守谷市に対するサポートを終了した。

守谷市社会福祉協議会

正職員が5名という小人数でボランティアの対応しなければいけない状況にもかかわらず、日曜も出勤されて、ボランティア対応、ボランティア活動保険にあたっていた。ボランティア募集に関しては、現在、登録のみでニーズがあった場合、紹介している状況でとのこと。現在、義援金の募集も開始しており、金銭面での支援も重要と話されていた。

情報面については、避難所からではなく本部経由なので、物資の配送先などが実際とは違う、また、連絡手段として携帯は繋がりにくく、SNSのメッセージ機能やショートメールを活用しているが、繋がるときと繋がらない時があるとのこと。

常総市への移動

現地の交通状況が分からないため、守谷市在住の地元隊員に自転車を用意してもらい、自転車で常総市に入った。

常総市水海道地区の状況

常総市役所のある水海道地区は水はほとんど引いており、乾燥した泥が粉塵として巻き上がっており、衛生上、マスク・ゴーグルが必須だと思われる。

被災者の声

「情報支援レスキュー隊」のビブスを着用していたため、被災された方より支援情報について何か得られるかとの声かけがあった。特に、被災した家具・家電などの集積場所が、最初の広報と異なるなど、最新の情報についてのニーズがあるように思われる。防災行政無線は、放送が回ってしまって聞き取りにくいとのこと。また、電気や水道の復旧見込みなども知りたいと話されていた。

常総市役所

常総市役所はかなり混乱しているために、情報担当の職員さんに今後の支援ニーズがあれば連絡して欲しいと伝え、名刺交換の後、常総市役所をあとにした。臨時災害FM局が市役所内に設置されており、試験電波を発射していた。15日より放送開始とのこと。

常総市社会福祉協議会

常総市社会福祉協議会の建物は避難所となっており、訪問翌日の9/14に常総市社会福祉協議会としてのボランティアセンターを別の場所に立ち上げられるとのこと。災害ボランティアセンターについての情報発信やIT関連の資機材等についての支援についてお伝えした。災害ボランティアセンター設置予定場所との連絡は、携帯電話は繋がりにくいとのことで、センターとの連絡・情報共有について課題があるとのことだった。

常総市ボランティアセンター(9/14開設)
TEL:090-6568-6333
FAX:0297-22-7502
開設時間:9時半~16時半
住所:茨城県常総市中妻町2643-1
メール:josovcenter@gmail.com
http://joso.vc/